福祉や環境、まちづくりの推進など社会的課題の解決を担ってきた公益活動団体も、多様な価値観や時代の変化、高齢化や会員の減少など様々な問題を抱えています。
活動を整理して続けるのか、誰かに引き継ぐのか、それとも終えるのか。どれを選択するにしてもかなり難しい問題です。
そこで今回は、団体のみなさんが「これから」を考える時にヒントになるような講座を開催しました。
講師に特定非営利活動法人セイエンの代表理事 関口宏聡さんをお迎えして、全国の事例や、団体のこれからを考える時ポイントにするべきことなどをお話していただきました。
まず、机の前後の人と自己紹介をしました。
所属している団体の事や参加した動機などを話して交流しました。それぞれの話しを聞くことで、みんな悩んでいるんだなと問題がより身近になりました。
今後活動をどうするのかについては、日頃から情報収集をして、時代やニーズの変化などに敏感になっておくことが大事です。そして、組織体力があるうちに、検討しておく必要があります。
関口さんは 、この問題はこれからどんどん出てくるだろうし、「皆さんが悩んでいる事に対して『 これが正解です 』というものはないです。もしあったとしてもすべての団体にあてはまるものでもない、団体の数だけ答えもあります。だから、みんなで悩んで考えていきましょう。」と言っておられました。
「NPOや市民活動は宝石で例えるならオパール」
オパールは見る角度によって色が変わります。NPOや市民活動も同じで、見方によって見る人によって、活動の意義が違って見えます。行き詰った時は、角度を変えて俯瞰してみると、違う道筋が開けることもあるそうです。
「テセウスの船」
ある物体において、それを構成するパーツが全て置き換えられた時、過去のそれと現在のそれは「同じそれ」だと言えるのか否かという問題。
NPOや市民活動も構成する人が入れ替わったとしても団体らしさが残り、ミッションが受け継がれていればいいのでは…
関口さんの飾らない語り口と笑顔のお陰で、参加者のみなさんも始終リラックスしてお話を聞いておられました。
アンケートより抜粋
「オパールの輝きを大切にしたい」
「いろいろな方法があることがわかった」
「正解はないが、自分たちの団体にあった方法を見つけるきっかけになった」…
皆さんが悩みながらこれからも考え続けていかれるための、参考になったことがわかりました。
遠方よりお越しいただいた関口さん、参加者のみなさん
ありがとうございました。